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2010/12/24

沖縄のおさんぽ  松永多佳倫




沖縄のおさんぽ  松永多佳倫
¥1,400(送料無料)



メディアファクトリー
2010年06月発行
142ページ


横20cm、縦15cmで全ページカラー写真満載の写真集のような1冊です。

沖縄をこよなく愛する松永さんの、いわゆる「沖縄ガイドブック」とはひと味もふた味も違う沖縄本。

海で遊んで、おしゃれな場所でおいしいものを食べ、ちょっと贅沢なエステを受け、素敵なホテルに泊まる。

そんな沖縄旅行を松永さんは「そんなありふれたロケーションは、切り取られたセピア色のフレームのような想い出にしかならない。」と言います。

静かな路地裏に、沖縄の人が通う店があり、本当の意味での沖縄らしさを感じられる場所がある。

「沖縄のおさんぽ」は、もっと地元の人々と触れ合いたい人や、一般的なガイドブックに載っていないような沖縄を知りたいという人のための、グルメ&雑貨&観光指南書といえるでしょう。

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本書は大きく19の地域に分けて紹介されています。

那覇
牧志(まきし)公設市場
農連市場
首里
栄町(さかえまち)市場
桜坂
グランドオリオン通り
竜宮通り
パラダイス通り
十貫瀬通り(じっかんじどおり)
神里原(かんざとばる)
波の上ビーチ通り
裏添(うらそえ)・宜野湾(ぎのわん)
読谷(よみたん)
コザ
金武(きん)
本部(もとぶ)
今帰仁(なきじん)
糸満・南城(なんじょう)

ちょっとおしゃれなカフェも載っていますが、だいたいは地元の人でないと知り得ないであろうお店がずらり。




沖縄の花 原色押花絵工房
那覇市牧志3-20-6
098-866-5996(道に迷ったら電話するさぁ。)

ハイビスカスの花は押し花には向いていないらしい。

鮮やかな赤い色がどうしても再現できない。思案を重ねた安里(あさと)友子さんは、発想を転換し色を再現するのではなく変色することを思いつく。

そうして日本で初めてのハイビスカスの押し花ができた。
この考案により、昭和61年に科学技術庁長官賞を受賞。

すべて手作り。

ブーゲンビリアの箸置き399円。ブーゲンビリアの携帯ストラップ840円。




沖縄は見た目なんか気にしない、なんでも「ごった煮」のチャンプルー文化。口に入ればみんないっしょ。

牧志公設市場は、そんな「ごった煮」が感じられる沖縄の台所。

写真右「カズオ」は牧志公設市場の名物カレー屋。「カズオ」とプリントされたTシャツを着る女の子の人形がおもしろかわいい。

こちら、夜は「ザくろ」という飲み屋に早変わり。

写真左下は、沖縄名物島どうふ。

「かねみつ器具販売」の果物の右脇でおばあがちょこんと座って売っている。大きいサイズ400円。

島どうふは、冷蔵庫に入れない常温保存らしいですね。

以前テレビで見たのですが、冷蔵庫に入れるなんて水っぽくなって味がしなくておいしくないさぁ、とインタビューでおばあが答えていました。

ちなみに島どうふが買えるオンラインショップもいくつかあるのですよ。
島どうふ




ディープなお店もたくさん載っていますが、こちらは襟を正したたたずまい。

赤田風の琉球料理

那覇市首里赤田町1-37
18時~(予約制・日曜休み)
098-884-5543

赤田風(あかたふう)はお店の名前。1957年創業の琉球料理「美栄」で18年間料理長をしていたご主人が独立して2010年で16年目。

コースには宮廷料理もあり、政財界の要人も訪れるとか。

約150種類ある琉球料理の中から、こちらでは何種類味わえるのでしょうか。

気になるお値段は載っていなかったので検索しましたら、きちんと公式ホームページがありました。
赤田風公式サイト


ちょっと見にくいサイトですが、お店の場所はページ右下「赤田風紹介」に地図があります。

メニューを見ますと、7品4,000円、10品5,800円、12品7,900円というコースがあるのですね。

ぜひいただいてみたい!もちろん12品。




青島(チンタオ)の水餃子」:那覇・グランドオリオン通り

「水餃子は絶品。でも店内は汚いさぁ」とニターっと笑うご主人、比嘉良仁さん。

台湾直輸入の素材を使い、1人前500円。絶妙な辛さのタンメン300円。

「メニューは?」と聞くと「うん、そこらへんにあるよ」と調理しながら適当に答える適当さ。

写真は少し傾いて見えるが、実際の青島食堂も左に傾いている。





読谷の海。舗装された道を行くとその先に広がる。

「沖縄のおさんぽ」には、こんな心が晴れる風景写真もあります。







海の家 がんじゅう~」読谷

古き良き沖縄の家庭的なにおいがする。食べ物はすべて500円。

左下の写真は、ケチャップ味のやきそば、沖縄らしい一品。

その上は、ボリューム満点「ポーク玉子」。沖縄の場合、メニューに定食という文字はつかない。

「難しく考えても大変さぁ」と満面の笑みで答える女将さん。

海を眺めながら安くてボリューム満点の定食が食べられる贅沢さ。




沖縄こどもの国 ソウさんのおさんぽ」コザ

沖縄市胡屋5-7-1
9:30~18:00
098-933-4190

のっしのっしと歩くゾウさんは、琉花。9歳の女の子。

ゾウさんと人間はほぼ寿命が同じなので、琉花はほんの子供。

特に目立つアトラクションなどはない様子ですが、檻の外を歩くゾウさんに子供も大人も大はしゃぎ。




今帰仁の民宿 ハイビスカス

国頭郡今帰仁村字今泊3571
098-056-5830

古民家を再利用したような懐かしい建物だが、オーナー上間宏明さんが古い素材を集めて2ヶ月ほどで建てたというから驚き。

2009年7月オープンなのでまだ間もない。

テレビは昭和40年代のチャンネル式足型テレビ。

このあたりはテレビや映画、CMの撮影に頻繁に使われるらしく、お客さんの希望があれば自転車で周辺のロケ地めぐりの案内もしてくれる。

2名宿泊だと素泊まりでひとり4,000円。人数が多くなるほど割引になる。



再開発ラッシュで近代化された那覇市内を好まない筆者。

沖縄の自然を残したい、残してほしいという願いがこの1冊に詰め込まれてると感じました。

ここで取り上げた店や人々は、皆沖縄を愛し、意識せずに沖縄らしさを残し、また沖縄の自然というものをきちんと理解している。・・・(略)・・・

いつまでも失われてはいけない沖縄の自然。

人間が自然と共生していくのは難しくとも、人間と自然が共存していくことは可能である。

という強い思いが最後にまとめられていました。

1度しか行ったことのない沖縄ですが、強い吸引力で私を呼んでいます。

今度また沖縄を訪れる機会があったなら、ぜひ「沖縄のおさんぽ」を持参しようと思います。紙質がいいからちょっと重いけど。



★松永多佳倫(まつながたかりん)さんのプロフィール

1968年岐阜生まれ。
出版社を経てフリーライターとなる。
沖縄を終の住処と決め、ウチナーンチュと島ナイチャー(内地からの移住者)、沖縄離島の文化・風習などを研究している。
現在、沖縄那覇市在住。


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