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2010/12/26

ハッピーリレー  菊田まりこ



ハッピーリレー  菊田まりこ
¥1,470(送料無料)



河出書房新社
2009年11月発行
319ページ


菊田まりこさんが、365日毎日ひとつのハッピーをホームページ上で発信してきてできた本です。

菊田さんの「ハッピー」に読者が自身の「ハッピー」を投稿してその輪は広がりました。

漫画本のようなイラスト集のような1冊です。

見た目は分厚い本なのですが、とてもシンプルなイラストと文章(というかコメント)なので、小学生でもらくらく読み進むことができるでしょう。

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日常生活にひそむさりげなく小さいハッピーが、365個ページを埋めます。

その中で、私が共感したもの、経験したものを厳選して6つご紹介。





ピカピカのランドセル。まぶしいね。ハッピー

春になるとこんな光景を目にします。

真新しい輝くランドセルが小さい背中にでーんと張り付いて、その重みで倒れちゃうんじゃないかと思うほほえましさ。





天気がよいというだけで。ハッピー

これは心から共感します。きっと私だけでないですよね。

お日様の持つハッピーパワーってすごいなと感じます。




じっとそばでまっているいい子。ほっこりする光景でした。ハッピー

なぜか、おじいさんと犬という組み合わせは絶妙にマッチするなと常日頃感じています。

不思議なもので、スローモーションかと思うほどゆっくり歩くおじいさんの横には、そんな歩幅に合わせててくりてくりと歩くワンちゃんの姿があるものなのですよね。

おじいさんを気遣っているのでしょう。そんな光景を目にすると、なんて心優しい犬なんだろうと感激してしまいます。





波にもまれた海の石たちは、カドがとれてやさしいカタチをしていました。ハッピー

幼い頃、その丸みがかわいらしくてワクワクしながら集めた海辺の石。

ガラスのカドが取れてエメラルドグリーンの丸みを帯びたカケラもありました。

今思えば、物に対して「愛おしい」と感じた先がけ体験だったかもしれません。





なかよく歩くおじいさん、おばあさん。いつまでもお元気で。ハッピー

お年寄りが特に好きというわけではないのですが、このような光景を目にした日には思わずにこりとほほえんでいる自分がいます。

たくさんの山や谷を経験してきて、今現在平野でそよ風に吹かれているような勝手な想像により、優しい気持ちが芽生えてくるのです。

おじいさんが、足の悪いおばあさんを支えているシーンも見かけたことがあります。

お年寄りがそのようないたわりを見せると、なぜジーンとしてしまうのでしょうか。

 



しんしんとふる雪をみていたら、ただみていたら、こころがしずかになりました。ハッピー

ひらがなの羅列はときに読みづらいものですが、かわいらしいポエムにも見えるなと思いました。

「雪」だけ漢字なところが、よりいっそう白い風景を際立たせています。

とても共感します。

音もなく降ってくる雪は、まるで地上の音を消し去りながら天から舞い降りてくるようだなと感じます。

雪が降ると静かなのですもの。なぜかしら。防音、遮音効果でもあるのかしら。

純粋さを表す白い色があたり一面を埋め尽くすと、気持ちがニュートラルになります。きれいに洗われる気がします。



ハッピーリレー」は癒し系ブックとでもいいましょうか。

あるあると共感したり、想像してにっこりほほえむことができたりするぬるま湯につかってゆるゆる時を過ごしているかのような1冊です。

心がトゲトゲしていたり殺伐としていたりする方は、手にとってみるといいかと思います。



★菊田まりこさんプロフィール

絵本作家を中心に活動。
グラフィックデザイナー、イラストレーターとしても、ポストカード、ステーショナリー、など幅広い分野で活躍中。
絵本作品『いつでも会える』でボローニャ国際児童図書展のボローニャ児童賞・特別賞を受賞。
絵本の他に、育児エッセイ「だっこしておんぶして」などもある。

菊田さん著書



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